" /> 49歳の誕生日に見えたもの|介護タクシーの現場で感じた喜びと課題 | とんでも備忘録

49歳の誕生日に見えたもの

からだとこころ

49歳の誕生日。

いつものように可也山へ登り、お礼と祈りのさんぽから一日をスタートしました。

山を下り、自宅へ戻る車の中で流れてきた朝の占い。

ふたご座が見事に1位でした。

「大きく高い壁を乗り越えて大成功!現状よりも一歩先をイメージしよう」


最高ではないか。

そんな気分で一日が始まりました。

あさイチの予約がキャンセルになったので

この日は10時から、リピーター様の入院送迎。

その後は、生後間もない赤ちゃんとママさんの健診帰りの送迎でした。

途中でコンビニに立ち寄る際、ほんの短い時間だけ赤ちゃんを抱っこさせてもらいました。

まじまじと顔を見ていて気付いたことがあります。

「この子、だいぶイケメンや。」

まだ生まれて間もないのに顔立ちがとても整っている。

だってママが美人。

きっとこれから寝不足の日々や、思い通りにいかないことも沢山あると思います。

私自身、子育て中の記憶はほとんど残っていませんが笑、振り返れば毎日必死だったような気がします。

「頑張りすぎずに育児してくださいね。」

そんな気持ちを心の中でつぶやきながら、ご自宅までお送りしました。


そして次は歯科受診の送迎。

少し早めに到着したので車内で待機していると、ご家族の奥様が慌てて外へ出てこられました。

「ちょうど良かった!どうすることもできんけん助けて!転んでしまった。」

急いで玄関へ向かうと、ご主人が土間に仰向けで倒れていました。

幸い意識はあり、ご本人も

「ゆっくりこけたから大丈夫」

と話されていました。

本来より麻痺の影響で身体に力が入りません。

一方で介助する奥様も、近々股関節の人工関節手術を控えている小柄な女性。

お一人で起こすのは到底無理な状況でした。

車に積んでいた車いすや電動昇降機を使い、どうにかこうにか車いすへ移乗。

その後、歯科受診へ向かうことができました。


ただ、この時に私は大きな違和感を覚えました。

ご主人は手足に関してはマヒで動かすことができずまともに動かせるのは口くらい。

握力はほとんどなく、ご飯は食べこぼしながら1時間かかる。
感覚障害もあり、場所によっては触れられるだけで痛みが走ることもある状況。

その状態にもかかわらず、使用されている車いすはアームサポートもフットサポートも固定式。

移乗時に最も重要な部分が動かない仕様です。

自宅ではほぼベッド上で生活。

ベッドから車いすへの移乗は、段ボールを敷いた1mほどの板を使って滑らせるように移っているとのこと。

私は正直驚きました。

もちろん福祉用具の選定には制度や点数、住宅環境、家族構成など様々な事情があるのでしょう。

だから安易に批判するつもりはありません。

ただ、

「なぜ今この環境なのだろう」

という疑問が湧いたのも事実です。

しかも毎日の透析や入浴介助など外出の機会は多いにもかかわらず、玄関で待機できる状態までご家族が準備しなければならない。

そこに至るまでの経緯を私は知りません。

だからこそ、もっと知りたいと思いました。


歯科受診の往復は予想以上に時間がかかりました。

次の訪問2件に間に合わないと判断し、

「車いすはそのまま使ってください。お会計は後ほどで大丈夫です。」

そうお伝えして高速道路で福岡市内へ向かいました。

訪問を2件終えた後、再び糸島市二丈へ。

車いすの回収と集金を兼ねて再訪しました。

その際、改めてご自宅での様子を伺いましたが、おそらく様々な事情が重なって今の形になっているのでしょう。

それでも私は少なからずショックを受けました。

そして、ほんの少しお伝えした介助方法や福祉用具の考え方が、奥様の身体的負担を軽くするきっかけになればと願わずにはいられませんでした。


49歳の誕生日。

週末にお祝いしてもらったので当日は特別お祝いがあったわけではありません。

けれど、赤ちゃんを抱っこし、新しい命の力強さに触れ。

そして、介護の現場で今なお残る課題を目の当たりにした一日でした。

忙しく働けることは本当にありがたい。

同時に、まだまだ自分にできることがあることも感じました。

朝の占いにあった

「現状よりも一歩先をイメージしよう」

という言葉。

もしかすると昨日の出来事は、そのためのヒントだったのかもしれません。

49歳。

まだまだ学びの途中です。

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