「とみちゃん、オレの夢叶えてくれる？」
そんな言葉からはじまった、ひとつのお出かけがあった。
数年前に仕事を通して出会った男性。進行性の難病とともに暮らしている。
その彼が語った願いは、とてもシンプルで、とても奥深いものだった。
「西浦の夫婦岩を見て、その後霊園の上から海を一望してその後みんなでホットドッグが食いたいんよ。」
行き先は、糸島の象徴でもある二見ヶ浦。
海に浮かぶ夫婦岩、サンセットロードのまっすぐな道。
“いつでも行けるはずだった場所”も、身体の状態や環境の変化で、いつの間にか遠くなる。
今回の外出には、ご本人だけでなく、キーパーソンである奥さま、そして愛らしいお孫さんも同行された。
車窓から広がる風景に「こんなに変わっていたんだな」と声をあげ、
昔のデートの話、高校時代の海水浴の思い出など、まるで記憶のアルバムをめくるような時間が車内で流れていった。
そして念願のホットドッグ。
海風を感じながら頬張ったとき、ご本人がぽつりと言った。
「今日は本当にありがとう。夢が叶った。」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥がじんわり熱くなった。
その表情と声は、たぶん一生忘れない。
介護タクシーは「移動手段」だけではない
Smile Life Care＋のお出かけサポートは、単なる送迎ではない。
その人にとっての「行きたい」「やってみたい」「もう一度叶えたい」を実現するための伴走そのものである。
・思い出の場所へ行きたい
・家族と最後にドライブがしたい
・季節の景色を見に行きたい
・お墓参りへ行きたい
・推し活がしたい
・ただ、あの味をもう一度食べたい
ほんの数時間のお出かけが、人生にとってかけがえのない瞬間になることがある。
今回の外出も、ご本人にとってだけでなく、ご家族にとっても特別な時間になったと感じている。
終わりに
「介護が必要だから行けない」のではなく、
「必要なサポートがあれば、まだ行ける」。
それを実感した1日だった。
願いのかたちは人それぞれ。でもその願いに寄り添い、形をつくることはできる。
同じような想いを抱えている人がいたら、どうか遠慮なく声をかけてほしい。
一緒に、夢を叶えよう。
しかし天気が良かった
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