忙中閑あり
大豆・麹・塩。
材料はいたってシンプルなのに、手作り味噌には特別なあたたかさがある。
毎年この時期になると、自然と味噌の仕込みを始めるようになった。
冬の冷たい気温の中で、ゆっくりと発酵していく時間こそ、美味しさの秘訣なのかもしれない。
気がつけば、母がしていたように——
私も当たり前のように味噌を作るようになっていた。
昨日から乾燥大豆を水に戻し、
今日は麹と塩をたらいの中で丁寧に混ぜ合わせる。
茹でた大豆は漬物袋に入れて、綿棒でコロコロとつぶす。
大豆は今までフードプロセッサーでやっていたが圧力鍋で軟らかく煮て袋に入れて綿棒でつぶすのがものすごく簡単ってことがわかった。
そして最後の仕上げは、調理師時代に椛島さんから譲っていただいた、思い入れのある壺へ。
味噌玉をひとつずつたたき入れ、平らにならして、ガーゼの上から酒粕をのばしてカビ止めにする。この技法は初めて。毎回味噌が空気に触れている部分を捨てていたのでもったいないと思っていたのでうまくカビ止めできると良いな♪
あとは静かに半年間、熟成を待つだけ。
蓋を開けるその日が、今から楽しみで仕方ない。
—— 日々の暮らしに、小さな豊かさを。






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